大正パラレル「白櫻館帝都夜話」序章/X章


【序】 夜の気配が近づき、夕陽が長く伸ばした影をじわりじわりと飲み込んでいく。 しかしすぐに、まるで西の空の端に泥(なず)んでいた陽を奪い取るかのように灯された瓦斯(ガス)灯の光が、その闇を撥ね返した。 平らく端正な煉瓦 …